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平凡な日常の中で思うこと


by hammsamm
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恐怖と不満

英雄の書 / 宮部みゆき

宮部みゆきの描くファンタジーは好きだけれど、好きだったのだけれど、

・・・・・

ああ、ダメだ、これはがっかりしてしまった
不満はたくさんあるけれど、言わないことにしときます

小野不由美や上橋菜穂子が秀作すぎて(大人が楽しむファンタジーとして)
他がすべて駄作に思えてしまうということも考えられる、が、

でも
この人の作品に共通で流れているテーマのようなものは
やっぱり好きで、
好き、というか、ひやりとする恐ろしさが現実味を持っていて唸ってしまう

幸せは、ほんの小さなきっかけで
いとも簡単に崩れ落ちてしまう
そして、それを元通りにすることは
本当に本当に困難で、つーか無理!ってこと

自分の家族や愛する人たちが不慮の事故や事件に巻き込まれていないこと、
自分の家族や愛する人たちが事故にしろ事件にしろ誰かの命を奪っていないこと、
そのことに、心から感謝したくなる

もうひとつ
考えただけで息が苦しくなるような恐怖は

永遠の命

これはこわい、こわすぎる
手塚せんせの火の鳥の中では
究極の罰として、永遠の命を与えられてしまうんだもの
死ぬことよりも死なないことの方がずっとずっと恐ろしいはずなのに
神様はそれをごまかすために
人間に、死に対する絶対的な恐怖を与えたんだと思う

この作品に登場する「無名僧」
罪を犯した咎人は無名僧となり、時間という観念のない場所で永遠に存在し続ける
時間という観念がないから永遠も一瞬も一緒なのだけど

個にして全、全にして個、
この無名僧ってのは考えようによっちゃ神様だわなあ



しっかしなあ
「お転婆」って言葉はキャンディか物語の中にしかない
このお転婆娘め、みたいな台詞使われるとちょっと白けるな

それと、これは作品に対する不満じゃありませんが
己の肉体に対する不満ですが

ここんとこ老眼が急速に進んできてるので
電車の中で本が読みづらい!!
混んでる電車は本を手元に引き寄せないとでしょ
そうすっともう無理っすわ
文字霞んで読めないっすわ
いやだわあもう
by hammsamm | 2009-12-17 14:44 |