平凡な日常の中で思うこと


by hammsamm
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<   2012年 03月 ( 7 )   > この月の画像一覧

晴天の迷いクジラ

晴天の迷いクジラ  窪美澄

「ふがいない僕は空を見た」は大好きだったけど
またしてもぎゅうぎゅう締め付けられた
スガシカオのいうところの「僕の心のやわらかいところ」をぎゅぎゅぎゅうっと


仕事と失恋で身も心もボロボロの由人

その由人の勤める倒産寸前のデザイン会社の冷徹な女社長

母親の異常なまでの干渉で苦しむ女子高生


それぞれ家庭や過去や環境に
普通より難解なものや不幸なものを抱えているものの
それまでなんとか心のバランス保って生きてきていて
たぶんそれは
程度の差はあるけれど
誰もが抱えていることや抱える可能性のある問題だからで
それが
ちょっとしたきっかけで

コンビニでプリン買っちゃおうかなー

と同じくらいの軽さで

死んじゃおうかな

って思う

死んじゃおっかなあ
と思った青年が
死んじゃおっかなあ
と思った女社長を救って
死んじゃおっかなあ
と思った女社長が
死んじゃおっかなあ
と思った女子高生を死なせなくないと思う

なんとなく死んじゃいたい3人が

湾に迷い込んで戻れなくなってしまったクジラを見るために海辺の町へ辿り着く

日に日に衰弱していくクジラとそれを見守る3人と町の人々

ラストのクジラが海に帰っていくシーンは
3人それぞれの再生への光にもつながるんだけど
由人だけ元カノからとどめの一撃を受けるとこがいい!!!
かわいそうだけど、いい!!!
それが現実
なにもかもうまくまるくおさまるわけないもんね

前作もそうだったけど
おばあちゃんがいんだよなあ
おばあちゃんっこの私にはたまんない

生と死については前作より踏み込んでた気がするけど
深刻じゃなくて
だって
生と死は人間にいつでもすぐ傍で寄り添っていることだから

人間はいつか死ぬ
そんな恐ろしいことがわかっていてどうしてみんな平気な顔で生きていられるのか
どうせいつか死ぬのになぜ生きているのか
思春期の女の子が親友を亡くして急速に「死」に引っ張られていく感じ
とてもよくわかる

こないだ下田逸郎さんが言ってた
「死にたい」と「生きたい」は一緒ってこうゆうことなんだろうな

第1章で脇役だった冷徹な女社長が
第2章で未来を夢見る少女として登場してきたとき
ここがかなりの胸ぎゅうポイントでした
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by hammsamm | 2012-03-30 02:11 | | Comments(0)

あした吹く風

吉田美和が19歳年下ミュージシャンと結婚
の報を受け

いやあ、すごいっすね
10歳下ならまだわかるけど

読んだ本

あした吹く風  あさのあつこ

34歳バツイチ女と17歳の高校生の恋愛小説

通報しました

おまわりさーーん、犯罪者がここに!!

容姿・学業・スポーツ、なににおいても自分より優れていた親友に
夫までも寝取られて深い傷を負った中年女と

資産家に生まれながらも
父親と同級生の姉が不倫旅行の末に事故死した過去を背負った高校生

登場人物たちの環境や過去はうしろめたいく暗いのに
なんかさわやか

なんでしょう
悪人が出てこないからかな

裏切った夫も親友でさえいい人として描かれてんだよなあ

ちょっときれいにまとめすぎてるような気も

しかしこの高校生くん
金持ちでイケメンで
まっすぐでけれど影があって
おばちゃんが胸をときめかせるのもわかるわ

純情なふりしてスケコマシだわ

年の離れた男の子との恋愛は
物語の中では大抵破綻するんだけど(たぶん現実も)
いい感じで終わってます

この先、物語の先にある未来で
破綻するかもしれないけれど
そんなことしったこっちゃないよね


若い男の子との恋愛って
おばさんの憧れなんでしょうかねえ

ちょっと想像できない

想像はできないけど妄想はできる

20歳くらいのかわゆい男子が私のこと大好きだって言うのよ
もう夢中らしいのよ
そのぷよぷよの二の腕とか腹が愛おしいとか言っちゃってね
(絶賛妄想中)

でもね
20年経ったとして
40男が60の私を愛してるって設定が
私の妄想力をフル回転させても
どうしても考えられない

私が吉永小百合や夏木マリならまだしも

もうそれってマニアの域だよね

ああ、マニアって設定にすればいいのか・・・

金持ちでやさしくてイケメンなマニアに出会うのを夢見るのもいいけど
だったらその少ない確率に運使うより
宝くじで5億当てた方がいい
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by hammsamm | 2012-03-22 02:17 | | Comments(0)

雨ニモマケズ

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモツ飼主ガイテ
決シテ怒ラズ
イツモシヅカニネムッテイル
一日ニカリカリト少シノ鰹節ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニヨクミキキシテモシランプリシ
ソシテスグニワスレ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ小サナ萱ブキデモイイケド冷暖房完備ノ小屋ニイテ
東ニ病気ノコドモアレバ行ッテ傍ラデネムッテヤリ
西ニツカレタ母アレバ行ッテソノ膝デマルマッテヤリ
南ニ死ニサウナ人アレバ行ッテ肉球デホホヲタタイテヤリ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ腹ヲミセテノドヲ鳴ラシテヤリ
ヒドリノトキハタダネムリ
サムサノナツハタダネムリ
ミンナニカアイイカアイイトナデラレ
ウンコシテモホメラレ
ゲロシテモシカラレズ
サウイフニワタシハナリタイ

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by hammsamm | 2012-03-19 16:29 | Comments(2)

アラサー女子たち

文芸あねもね  

女性作家10人によるアンソロジー
ほとんどかアラサーの若手作家で
読んだことない人がたくさんいた

アメリカ人とリセエンヌ   山内マリコ

アメリカ人に対して盲信的な憧れを抱く女子大生と
アメリカ人留学生との友情
自分の大げさな喘ぎ声が失態だったと知って泣きじゃくるアメリカ人と
日本人に受ける喘ぎ声を教えてあげる主人公とのやりとりが
かわいくて泣けて笑える!
自分の妄想に感動して泣いてしまうとこも
さいこーにかわいいです


川田伸子の少し特異なやくち  蛭田亜紗子

現実から逃避したくて
アニメやドラマの登場人物になりきろうとする31歳の女
常にコスプレ
非日常を楽しむためのコスプレじゃなくて
毎日がコスプレね
だってそれが本当のわたくしなんですもの
昔のコスプレ仲間とのラブホテルでの邂逅場面と
どうしようもない現実から抜け出して行こうとする思考の転換が素晴らしい
転換、と言うか、根本的な考えは全く変化ないのに
つまらない現実が急にキラキラと輝きだす

この2編が特に好きだった


ばばあのば  南綾子

も、面白かったけどあまりにも自虐的すぎて・・・
結婚してないアラサーを痛い人として描きすぎじゃないかな
40代の独身女性が結婚できる確率はテロリストに狙撃されるより低いって
・・・・
おい!!
戦慄しながら笑いました・・・


しかし、小説でもドラマでも
独身のアラサーって見事に痛い女として描かれるよね
それが実際アラサー女子(女子ですとも)によって書かれてるんだもん
なんか、わかるーって気持ちと
それってあるあるネタ的なもんじゃないかな?と思ったりも
実際自分が30前後のときって
全然焦りとか危機感みたいのなかったけどな
回りもそんな感じだったと思う
30までには結婚したい!て常套句とか物語の世界だけのお話じゃないかと思うくらい
・・・
ところが今の20代や30前後の女子が意外に結婚願望強くてびっくりしたこともあったっけ
ってことはやっぱそれだけ切実なんだろうか

アラサーの痛さとか危機感は
すごくリアルなようでいてピンとこない
しかしほんとのアラサーにとってはリアルってことなんだろう
あたい、もうアラフォーだからわからない・・・
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by hammsamm | 2012-03-16 17:49 | | Comments(2)

下田逸郎×黒田征太郎



1部 若手?ミュージシャンによる下田逸郎トリビュートライブ
2部 下田逸郎ライブ
3部 下田逸郎×黒田征太郎×宍戸留美×津田大介によるトーク

下田逸郎の言葉をひとつひとつ置いていくような歌声
放たれた言葉と音楽に共鳴して放たれる黒田征太郎の画用紙
比喩ではなく本当の意味で放たれていきます

しゅぱぱぱーーんと

長い映像ですが
3部のクロストークは必見です

クロスってよりもほぼ黒田さんの独壇場でしたが(笑)

付箋を貼ってあとで読み返したくなるような言葉が
次から次へと飛び出した

「復興」という言葉が大嫌いだ
人が人を救えるわけがない
期待をしたら絶望する
と辛辣な言葉を投げながらも
阪神や東北の被災地を数多く渡り歩いてきた黒田さん

阪神大震災で被災した人たちが
国は決して救ってくれない、そのことを伝えるために東北に行くんだと言った話
津波で両親を亡くした少年が絵を買いたいと言った話
死にたいのと生きたいのは一緒だと言った下田さん

あたたかくやわらかい光の店内で
まったりと赤ワインを飲みながら聞いていたのに
生と死のエネルギーがゴォゴォと渦巻いていて
どこか遠い場所に放り出せれたような
そこは恐ろしいのにとても心地よい場所だった

絵なんて誰にだって描けるんだよ
あとでここ見てみ

と言って指差したのは
何十枚もの絵を放った机の上
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by hammsamm | 2012-03-16 02:36 | Comments(0)

動物園

速度が遅い
動画固まる
音が突然消える
ついには唐突に電源が落ちる

というヨレヨレのパソコンを買い替えて
しかしまだそこからお届け致します

写真も整理しなきゃな、と、

いつも文字だけの味気ないエントリが多いので
去年訪れた長野県須坂市動物園よりお披露目

はい、まずはこちらの看板娘・・・か息子
カンガルーのハッチちゃん・・・かハッチくん
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檻の網目でちゃんと写ってないけど
そうなの、こんな感じであんまりいい写真がない

はい、つぎ!
誰だおまえ!
「熊だよ!がおーがおーきゃっきゃっ」(檻の中の声)
ごはんどきだったので浮かれてます
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はい、プレーリードックちゃん
立ってます立ってます、しゅくっと立ってます
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はい、えーと、あれ、あれね
交通事故で足を失くしてこの動物園で保護されたそうです
ちゃんと歩けるんだよー
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そして豚さん
おいし・・・かわいいねえぶひぶひ
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ここは小さな市営の動物園だけど
手書きの案内板からは飼育員さんたちの愛情が伝わってくる
とっても素敵な動物園でした

川上犬の源竜くんは
私が訪れた1ヶ月後に病気で亡くなってしまったようです
飼育員さんとお散歩しててとっても嬉しそうだった源竜くん
写真撮っとけばよかったなあ
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by hammsamm | 2012-03-08 02:00 | Comments(2)

物語を、読む

芥川賞2編を読んだ流れから

物語が、始まる   川上弘美

おとぎ話のようでもあり、ホラーでもありファンタジーでもあり
不思議な不思議な短編集
独特の文体が心地よい
私もトカゲの背中に乗りたい
さぞ気持ちよかろう


薬指の標本   小川洋子

解説で著者の作品ではたびたび身体が消失する、と書いてあって
ああ、なるほど、ほんとだ、と思った
表題作はフランス映画になっているそうで
これもまた、なるほど、と思った
淡々と繰り返される日常
とても静かで、閉ざされた一室で、
幻想的で、官能的
しかし、解説読んで自分が物語を読み違えてることに気づいた
えー、そっかー、そうなのかな
薬指の標本ってのは彼女自身の標本て意味だと思ったんだけどな
単純にそのまま薬指だけってことか
んーそうかなー
ホルマリンに漬けられて瓶の中から彼を見つめる彼女を想像したんだけど
「六角形の小部屋」では
婚約者の男を憎むほどに大嫌いになってしまったきっかけがおもしろい
松尾スズキの「クワイエットルームにようこそ」で
主人公が夫を嫌いになったきっかけも笑ったけど
女って男のどーーーしょーーーもない格好悪い姿見ると
本当に嫌になってしまうものなのかも
だけどそんなことで嫌いになってしまう自分を責めてしまうのってわかるわ




どちらの作品も
幻想的なホラーとも言える物語で
不思議な現象に対する説明が一切ない
不思議なことは不思議なままでいいじゃないとでも言いたげな
いや、でもちょっと説明して欲しいような
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by hammsamm | 2012-03-02 16:40 | | Comments(0)